小説版ARIA 2感想

金曜日と土曜日、2日間に分けて一気に読みました。
もう、素晴らしいの一言に尽きます。
元々アニメ版の脚本家が書いてるので当たり前…と言いそうですが、実際の所アニメの脚本と小説ではまるで世界が違いますね。
全てを文字で表現しなければならないので、脚本とは違うスキルを要求される…
あとがきを読む限りでは色々と執筆にあたって苦労もあったようですが。


でも、4人それぞれのARIAに対する深い理解と愛がこもってましたね。
原作、アニメとは違う文字だけの世界。
1つのエピソードを読む、見るのに原作は10分程度、アニメは25分程度で流れるように時間が進みます。
でも小説は違う。
全て読者のペースで、しかも情景や登場人物の心理状況などを思い浮かべながら進む文字だけの世界は、それはそれはゆっくりと心地よく進むゴンドラのごとく穏やかで…
じっくりと読めば読むほどイメージが、映像が、声が、BGMが。
自然と目の前に広がっていく。
漫画・アニメで見るよりも、より深くAQUAに包まれているような感覚になっていく。


特にアテナさんの話は素晴らしかった。
あまりアニメでは喋らないイメージがあるアテナさんですが、小説の世界では心の中の葛藤が事細かに描かれ、より一層「アテナ」というウンディーネの素晴らしさに気づかされました。
でもやっぱりでっかいボケボケなのが良い。
オレンジぷらねっとの急成長の裏側とそれに関わる人と人との人間関係が上手く紡がれた素晴らしい作品になってます。


是非、小説版は原作・アニメをある程度ご覧になってから読むことをお奨めします。
凄いですよ、勝手にBGMとか声とか脳内再生されるんですから。
「希望の丘」の情景とか普通に自然に出てきて、ホントに映像見ていたかのような錯覚に陥ったほど。
少なくともアニメ2期シリーズ*1まで押さえておけばバッチリかと。


いやぁ、コレは買って大正解でした。
ARIAを何度も読み返したりアニメを見直したりしてる方には間違いなく自信を持ってお奨めします。
東京では小説版第1弾が手に入らなかったので、相方の地元で押さえて貰いました。
今週末読ませて貰います。