腐敗物処理(食事中閲覧絶対厳禁)

何やら今日はデモがあるとか何とかで、正門閉鎖中。
外出できないので部屋の掃除を地味にやってると…
先輩(第2内務班副班長)がミッションの命令下達(めいれいかたつ)に現れる。


以下の文章は食事中に絶対見ないで下さい。
危険です。御願いします。

腐敗物処理ヲ実施セヨ!

  1. (作戦)営内(寮)3階共同冷蔵庫に放置された弁当2個を速やかに撤去せよ
  2. (現状)敵は我が第2内務班ゴミ箱に勝手に放置、異臭を放っている
  3. (対策)不本意ながら第2内務班が処理を行わねばならない。速やかにトイレへ流し、的確に処理せよ。なお、今作戦における支援は一切無い。健闘を祈る。


マジかよ…嫌々ながら冷蔵庫のある調理室へ急行。
営内には第1から第6までの班が設置されており、我が第2内務班のゴミ箱が
調理室に設置されている。
基本的に他の班が勝手にゴミを捨てる行為は禁じられているのだが…
弁当が2個、不燃物専用ゴミ箱の上に放置されてる。







おぞましい悪臭と共に  カ  ビ  だ  ら  け  の弁当が







見た目からして危険すぎる敵だっ!!!
つうか誰だよこんなになるまで放置した馬鹿は
一つの弁当はいつから放置されたのかは不明だが…もう一つは消費期限が書いてあった。




2005年2月18日









こんのドアホがぁあああああああああああああああああああああああああああああああ



つうか何で俺がこのミッションやらんとあかんのじゃ!!!!
愚痴ったところで先輩に言われたらやるしかないし…
不毛だ…世の中やったモン勝ちだよ…………
息を止め、覚悟を決めて弁当2個を持ってトイレへ直行。
フタを開けて大便器へ向かう。
後の悪影響を考えて一番最奥へ捨てろと副班長から指示が飛ぶ。
まずは御飯から捨てよう…
御飯は完全に腐敗+固形化しており、緑色のカビが完全固着。
茶色の液体をそこから吹きだしている。


あり得ない映像


便器へ投入して流す…………




流れないよママン!!!!!!!!!!!(´Д`;)




完全に固形化しているので便器の穴で完璧に目詰まり。
仕方なく私物の割り箸で砕いて流す…
その時だった。
微妙に風邪を引いている自分。
鼻水が不意にだらーっと落ちてくる。
おっとイケネと不意に落下物を吸い込んだその時。
強烈な腐敗臭が襲ってきた。








ぐあっこれやべっやばすdふぃづぐぢsfsdhぉええええええづgfbdsfづふぃいsdbfvdしj




もはやこの世に存在する臭いとは思えない!!!
嗚咽感が急激に襲ってくる!!!
劇場版パトレイバー2The Movieで例えるなら(わかりにくい例えだな)



「状況…………ガス!!」



と叫んで逃げまどう自衛隊員そのものだった。
黄色のガスが迫ってきて、ブティックに逃げ込もうとしたんだけど
引いて開けるドアなのに押して開けようとして開かないから
マシンガンでガラスぶち破って、ガラスの破片であちこち切りながら部屋に逃げ込む
ような、そんな状況だったのだ。
喉の奥から迫り来る吐瀉(としゃ)物。
この状況で吐いてしまったら更に仕事が増えてしまう!
それだけは避けたい!
気合いで上昇気流を飲み込む
危険だ、危険すぎる。
班長
「来ちゃダメです!臭い嗅いだら死にます!マジでっ!!
涙目で訴える。
そうしたところで援護も支援要員も来ないことくらい分かってるんだが
訴えないと気が済まない
戦場で死ぬのはいっつも下っ端なんだよ…チクショウ………


次のブツに取りかかる。
どうやらコレは茶蕎麦の成れの果てらしいが…
蕎麦の間にカビが完全に入り込み
空間に茶色のゲル状組織を形成し、寒天状に生まれ変わっている。
割り箸で裂くと
腐食した液体がジュルジュルと音を立てて噴出してくる。


あり得ない映像


隣にはカビこそ生えていないものの、やはり
やばそうな液体を吹きだしているデザート類が。
銀紙に完全固着している。
トイレに流す以上、銀紙などの不燃物は外さねばならないのだが


そんな余裕は既に無い


見なかったことにして銀紙ごとトイレに流す。
その他のモノも全て流す。


1個目の処理が完了、次の弁当を処理しよう。
こっちの御飯もやはり固形化しているものの、さっきよりは酷くない。
が、
表面全面に茶色のカビカーペットが敷き詰められている
泣きながら御飯を砕いて流そうとしたその時
御飯にカビだらけの茄子がくっついて来るじゃないですか
よく見ると
御飯と茄子の間にカビが形成した糸組織が完全に絡み付いており
その中間地点で両者が渾然一体と化した謎クリーチャーが誕生してますよ?
またしても吐き気が襲ってくるが…なんとか飲み込む


次は魚の切り身。
謎液体は当然のこと、白いカビ胞子が完全に固着。
切ると組織に入り込んだカビが出てくる。
もはやこの程度では動じない自分がココにいる。
黙々と切断作業を終えて便器に投入。


最後に目玉焼きの成れの果て。
白身部分は液体に変化。
僅かに残っている固形物も茶色のゲル状組織に変化
黄身の真ん中には黒カビが固着しており
まるで自分を睨み付けるかのように黒い目玉になっていた
呪いを解き放つべく、割り箸で黄身を裂いて処理する。
悪魔の断末魔(効果音)が聞こえてくるが無視


最後に残ったプラスチック容器を洗浄処理してミッション完遂。
地獄の作業だった………
ちなみにトイレは1時間経過した今でも
腐敗物の悪臭によって汚染されている




取り敢えず




放置した馬鹿出てこい




マジでぶっ殺す…殺した後死体にマシンガン掃射して肉片だらけにしてくれるわ………
こんな作業俺に押しつけやがって…マジキレる……………
そもそもウチの班のゴミ箱、調理室に置いたのが失敗だったというか…