安全という名の戒め

昨年書いた日航機墜落事故(JAL123)に関する記事。
未だにこのブログの検索要因のトップです。
1年を通して、平均して常に高いランクで維持しています。
その事実に驚くと共に、未だに解明されない事故原因に憤りを感じます。


最近になってどこかの掲示板に自分の記事リンクが貼られて急激にスコアが伸びてました。
そのスコアの伸びに気がついたらもう8月12日。
事故発生20年目の節目に書いた記事も、あっという間に1年前の物になってしまった感があります。
21年もの時間が流れると、遺族の方々も当然お年を取られます。
御巣鷹の尾根慰霊登山は、かなりの負担であろう事でしょう。
また、犠牲者の方の孫の世代が慰霊に訪れているとの事。
出来事を風化させず、次世代に伝えていくことの重要性を感じます。


昨日改めて事故に関する映像を見直しました。
1年前に録画したTBSの「ボイスレコーダー」という番組です。
昨年の2005年8月12日には、各テレビ局が様々な特集を組んでいました。
その中で個人的に一番印象に残っているのがこの番組でした。
通常「非公開」が原則とされるボイスレコーダーの音声が何故か流出。
その出来事を追って、高浜機長の家族の方々や原因解明に奔走する藤田日出男氏を中心に展開するストーリー。
今見直しても、やはり最後のシーンでは涙が出ます。
耐えられないですよ、ホントに。


未だに原因はうやむや、責任も揉み消された様な格好になってます。
そんな状況で我々に出来ることは「事故を風化させないこと」。
最近、航空機関係で専ら問題に挙がっているのが


ジェットエンジン内タービンブレードの破損」


先月辺りでしたでしょうか、NHKが特集を組んでいたのが記憶に新しいですね。
タービンブレードは非常に高価で、神経質な部品です。
安全対策の為にわずかな亀裂でも交換が前提条件になるため、メンテナンス費用は膨大になるそうです。


最近、コストカットの名目で安全までもがカットされている事実に恐怖を感じます。
今年7月31日に埼玉県ふじみ野市の市営プールで発生した小2女児死亡事故。
後日プールの管理会社が談合していた上に、下請け会社に丸投げしていたことが発覚。
6月3日に東京都港区23階建住宅「シティハイツ竹芝」に設置されたエレベーターで発生した高校生死亡事故。
公共事業で圧倒的な低価格を武器に高い落札率を誇るシンドラーエレベータ株式会社のエレベーターが起こした事故。


日本航空も、日本エアシステムとの統合や価格競争の波で色んな問題を抱えている節があります。
企業倫理が問われる昨今。
安全システムが発達しても、使うのは人間です。
自動車免許を取ったら、もしかしたら私だって加害者になるかもしれない…
人の命を預かる立場の人間として、再度この節目で安全意識を持つことは意義があるのではないでしょうか。