さようなら、MIDI

今日は秋葉原に行って、眠っていたMIDI機器2つを売ってきました。
Rolandの「SC-8820」とYAMAHAの「MU500」。
長年お世話になったMIDIともさよなら…(´Д⊂
MP3が普及する前のナローバンド時代、自分にとっては最先端のデジタルミュージックといったらMIDIでした。


単なる楽譜データを取り込むだけで色んな音楽が聴ける夢のようなマシン。
通信速度が56kbpsなんて時代に、MP3のファイルは大きすぎたのです。
かたやMIDIのファイルは100kb以下。
手軽にダウンロードできました。
そして色んな耳コピアレンジャーが居たものです。
同じ曲でも、アレンジャーによって全然違う曲になってたり、その差を楽しむということも出来ました。
FFの戦闘曲は特に色んなファイルが存在し、激しくアレンジをして楽しませるタイプもあれば、ほぼ完全コピーに近い再現性を追求するタイプまで様々。
ネットで探しては聞き比べていた学生の頃が懐かしいですねえ。
ちなみにファイナルファンタジーの音楽担当で有名な植松伸夫さんは
FF8の曲はRolandSC-88って機械で作ったんですよ」
なんて話をしていて、それを聞いたアレンジャーの一部に
「だったらMIDIで完全再現できるはずだ」
耳コピに意地で取り組んでオリジナルに近づけようとしていた流れが発生した時期がありましたね(´Д`;)
もうホント、CD買わなくて良いんじゃないかってくらい再現性が高く、尚かつCDサントラの全曲をコピーしたファイルなんてあったりして…
ジャスラックに目を付けられるまではMIDIが大活躍でした。
逆にたまたま落としたMIDIファイルが気に入って、オリジナルのCDを買ったりなんて流れになった物もありましたね。
ThunderForceっていうシューティングゲームの曲を知ったのはMIDIのお陰でした。


マイミクのそれがし氏がウチに遊びに来たときは、新しいMIDIファイル鑑賞会を良くやってました。
パソコンをコンポシステムに繋げて再生。
それがしが持ってきたカセットテープをカセットデッキに入れ、お気に入りの曲を垂れ流しにして録音。
オリジナルのMIDIファイルカセットテープを何本も作りました。
いやー思い出すと懐かしい思い出ですよねえ〜。
あえてMIDI音源を「サウンドブラスター互換」に変えて、チープな音をわざと出して楽しんだりもして…
「うわ!なんかファミコンちっくになった!!wwwヽ(・∀・)人(・∀・)ノ」
とか、無駄に喜んでました。


もうこの時代にはMIDI「聞く専用」として使うには厳しい時代になりました。
クリエイターにとってはバリバリ最前線で戦えるツールなのですが、私にとってはもう必要のない物になってしまいました。
やはりMP3の利便性にはかないませんし、自分でファイルを作ることが出来ませんからね…。
かなり年代物の機械でしたが、なかなか高価な値段で買い取っていただきました。
ありがとうMIDI
さようならMIDI
青春時代を共に歩んでくれた偉大な存在に感謝。